M&A(買収・合併)って何?(その2)

第7号

 中小企業のM&A実際事例
 商法が改正され、以前日本ではできなかった会社の分割が可能になりました。また、それに応じ会社分割、合併、株式交換等の税法も整備されつつあります。これらの法改正の目的は事業や企業の再編、合併、統合等をしやすくすることにあります。そして、それらの動きに呼応するようにM&Aの件数も年々増加しています。最近は大企業ばかりでなく中小企業でもM&Aの件数が増えてきました。
今回は中小企業のM&Aの実際事例をご紹介します。
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事例1 M&Aで老後資金
Aさんは、東京郊外で小売業を営んでいました。こぢんまりとした店舗ですが、固い経営で固定客の信頼も厚く業績も順調でしたが、65才になったため店舗を閉めて引退することにしました。
→他店舗展開を考えていた同業のB社が、Aさんの店舗を会社ごと引き継ぐことで話がまとまりました。買収金額は1,500万円でした。Aさんは単に店舗を閉鎖するに比べ
1, 500万円多く老後資金が確保できました。

次は、すこしうまくいき過ぎの例です。
事例2 1,000万円で上場会社とダイレクトの取引ができた
 製造業のB社は順調に業績を伸ばしています。ただし、受注は商社経由で粗利益、取引拡大とも今ひとつ制約があるため、大企業との直接取引をしたいとの希望は以前からありました。
 →大企業の取引口座を持つ休眠状態に近い会社があり、1,000万円で買収できました。
それ以降、大企業との直接取引が可能になり、売上を3倍伸ばすことができました。

このようにM&Aは、経営戦略の一手法として日本でもますます増加することでしょう。

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