フィンテックの波とクラウド会計ソフト

「三菱東京UFJ銀行など3メガバンクが法人向けサービスでベンチャー企業と連携し、IT(情報技術)を駆使した「フィンテック」を本格的に提供する」という記事が10/16日付の日経新聞朝刊に掲載されていました。
ついに、3メガバンクが重い腰を上げ、会計・決済サービスを提供する企業向けにAPI接続を開放するそうです。みずほ銀行は近く開始、三井住友銀行と三菱東京UFJ銀行は来春頃に開始予定だそうです。
地銀や信金もこの動きに追従し、金融業界におけるAPI公開の動きは一層加速すると考えられます。それに伴い、クラウド会計ソフトの利便性も向上し、より普及が進むでしょう。
クラウド会計ソフトを活用すれば、タイムリーな経営データ把握・バックオフィス業務の効率化等を実現できます。
ただし、導入しさえすれば即効率化が図れる魔法のツールというわけではありません。
経理業務フロー全体を見直し、クラウド会計ソフトに合わせて再構築する必要があるので、導入には経理担当者の協力が不可欠です。
軌道に乗るまで、一時的に経理担当者の業務負担が急増するので、それに対するフォローも必要です。
また、サービス開始から日が浅く発展途上のため、現状では細かいカスタマイズができず管理会計に適さないという弱点もあります。(この点に関しては、今度徐々に改善されていくものと思われます)
色々と課題はありますが、導入成功によって得られるメリットは大きく、検討する価値は十分あると思います。
また、将来的には、クラウド上のデータを金融機関と共有することにより、よりスピーディに融資を受けることも可能となります。
「最新のITツールを経営に活用したい」「うちの経理は優秀だから最新ITツールも十分使いこなせる」とお考えの経営者様は、一度クラウド会計ソフトの導入をご検討されてみてはいかがでしょうか?