平成23年度税制改正その2(更正の請求期間)
16日政府の税制改正大綱が発表されました。法人税は減税、個人向け税制では給与所得控除の縮小(年収1,500万超)、相続税の基礎控除額の縮小及び最高税率の引き上げなど高所得者や富裕層に負担を求める内容になっています。
そんな中、更正の請求期間の延長も今回の改正に上がっていますが少し詳しく見ていきます。
更正の請求とは所得計算や税金計算等に誤りがあり税額が減少する場合、納税者側で行う税額を減少させる手続きのことです。逆に税額が増える場合,税務署が正しい税額に是正する手続きを増額更正といいます。
更正の請求,増額更正それぞれ期間の定めがありますが、今回の改正で下記のように変わる模様です。
所得税 更正の請求期間 1年 → 5年
増額更正期間 5年(変わりなし、ただし不正の場合は7年)
法人税 更正の請求期間 1年 → 5年
増額更正期間 5年(変わりなし、ただし不正の場合は7年)
相続税 更生の請求期間 1年 → 5年
増額更正期間 3年 → 5年(ただし不正の場合は7年)
贈与税 更生の請求期間 1年 → 6年
増額更正期間 6年(変わりなし、ただし不正の場合は7年)
課税庁による増額更生期間と更生の請求期間が一致しますので今までのアンバランスが解消された形ですね。
深井